内乱偏の後半。
囲まれた一行のシーン。
意識のないバーンフォスター。
下半身を破壊されたハリュウト。
周囲を囲まれ孤軍奮闘するジュゲ。
一人なら逃げ切れることを確信しながらも、今は守るものがいることに勇気を感じるが、
それは同時に絶望を意味していることも感じるジュゲ。
徐々に制圧軍の歩兵が増えていきおされだす。
制圧軍は最早冷静さはなく暴徒と同じ心理状態におかれていた。
僅かな油断から足をとられ、遂に囚われるジュゲ。
我先にと群がる男たち。
瞬時にアルマジロのように身体を丸めたジュゲを、男たちが蹴りを浴びせる。
絶叫するハリュウト。
「やめてください!」
群がる男たちで姿が見えないジュゲ。
「やめてください!
やめてください!
やめてください!」
最大ボリュームであらん限り叫び続けるハリュウト。
「うるせーぞポンコツ!」
声と共に何かが投げ込まれハリュウトの顔面にあたりのけぞり倒れた。
見ると、投げ込まれたのはジュゲ。
身体を丸めて小さくなっている。
全身が赤く内出血をおこしており、意識は失っていることが見て取れた。
「殴りたりねーぞ、このクソアマが」
怒声があちこちから沸き上がる。
狂気にかられた男ちだったがバーンフォスターを見て本来のやるべきことを思い出す。
「死んじまったじゃねーだろうな」
「そのまま引き渡せば賞金は出るだろう」
「俺が捉えたんだ、俺がもらう」
「何を言う。俺だ」
徐々に空間が殺気で満たされる。
「待て待て、ここでやりあっても無駄だろ。ここは公平に、早い者勝ちってことだ・・・」
殺気と視線が一斉に三人に向けられた。
いまにも走りだそうかという寸前、ハリュウトが口を開けた。
衝撃波が発せられる。
ほとんどの男たちが耳をおさえ悶え苦しみうずくまる中まだ十数人が立っている。
「ソニックサウンドか」
蹲って身悶えしている連中を見る。
「甘いねぇ。ドロイド型の対人兵器の基本でしょ。素人どもめ」
「とはいえ簡易障壁では防げないほどの衝撃波だったな」
「見ろよ奴の顔。自分の歌声で半分が崩れ落ちている」
ハリュウトの顔の装甲が崩れ落ち、内部骨格が剥き出しになっている。
「さながらこいつの切り札ってとこか」
「だとしてら単なるメイド型じゃねーな」
「あいつも持ち帰ろう」
ハリュウトの目から涙が一筋流れ倒れた。
一団がハリュウトに向けた歩みだす。
ハリュウトの頭からビープ音なのか、高い音程の単純な音がアラームのように鳴り出す。
「自爆装置か?」
「いや、反応はない。電源も吹っ飛んでいる、恐らくバックアップだろう」
口が動いた。
「ハリュウトよりブルーシステム起動を確認。ガーディアン・ヘイデス召喚」
「まだ動いているぞ」
前方の空間が歪みだす。
「時空震・・でかいぞ何か呼んだようだ」
「リューカーじゃないな、なんだ?」
「これは大きい、下がれ!巻き込まれるぞ」
一団は一斉に下がる。
男たちは唖然とした。
目の前には地表3mほどのドロイドが出現した。
大きさにしてレイキャスト・ヘビータイプ並の巨躯だ。
「なんだ、こいつは」
「データベースに照会がない」
「奴はさっきなんて言った」
「ガーディアン・ヘイデスだ」
「ヘイデス?・・・ハデスか。冥界の神」
それは僅かな間におきた。
ガーディアンの全身から無数の光が放たれた。
彼らが目にしたのは眩いばかりの光。
ゼロこんま一秒のくるいもなく同時に蒸発する。
埋め尽くされていた殺気と嫌悪と喧騒が嘘のようになくなり周囲は静まり返った。
「殲滅完了。
コア、リペア。
マスター登録完了。
ハリュウトをロックしました。
コロッサス移送開始。
ブルーシステム全起動。
ハリュウトの作戦下に入ります
外部ネットワークから侵入警報」
その頃、銀河警察では騒然としていた。
「ブルーシステムが・・・起動しました」
「そんなバカな!コアはどこだ!破壊されたのではなかったのか」
「コアの位置がブルーによりジャミングされており特定できません」
「何故だ!、どうして・・・何をやっているんだ!
コアのインプリンティングは済んでいる筈だろう」
「起動前に書き換えられてることは確認できました」
「何故だ!何故そんなことが出来るんだ」
「止む終えない。システム停止をおくれ」
「それが受け付けません」
「親鳥の刷り込みは絶対じゃないのか」
「インプリンティングは完全に書き換えられています」
「駄目だ!停止信号をおくるな。ブルーが対敵行動をとってしまう」
「ロックされました」
「コロッサス移動開始!」
「停止だ!停止しろ!全てを停止しろ!」
「大変です、中継基地ALPHA3がブルーシステムに汚染され巣立ちました」
完全にパニックに陥っていた。
「外部攻撃を全て遮断。
攻撃度Lv7。ブラックリストに登録。
第一次ウィルス注入完了。
第二次デコイウィルス作成完了次第注入予定。
デコイ注入後ブルー以外のネットワークを全て遮断。
保護対象ニューマンの損傷大。
ヘルパー召喚しだい緊急治療開始いたします。
ヒューマーの損傷度なし。
ハリュウトのロック解除。
起動します。
ブルーシステムバックグランドに以降。
初期起動プログラムに則り実行を開始
ハリュウト起動」
時空震と同時にガーディアン・ヘイデスは音もなく姿を消し、
ハリュウトはポツンと一人立っていた。
「メタリックー」
彼女はキョロキョロと周囲を見渡すと。
治療ユニットに収められたジュゲと地面に横たわるバーンフォスターを見つけた。
囲まれた一行のシーン。
意識のないバーンフォスター。
下半身を破壊されたハリュウト。
周囲を囲まれ孤軍奮闘するジュゲ。
一人なら逃げ切れることを確信しながらも、今は守るものがいることに勇気を感じるが、
それは同時に絶望を意味していることも感じるジュゲ。
徐々に制圧軍の歩兵が増えていきおされだす。
制圧軍は最早冷静さはなく暴徒と同じ心理状態におかれていた。
僅かな油断から足をとられ、遂に囚われるジュゲ。
我先にと群がる男たち。
瞬時にアルマジロのように身体を丸めたジュゲを、男たちが蹴りを浴びせる。
絶叫するハリュウト。
「やめてください!」
群がる男たちで姿が見えないジュゲ。
「やめてください!
やめてください!
やめてください!」
最大ボリュームであらん限り叫び続けるハリュウト。
「うるせーぞポンコツ!」
声と共に何かが投げ込まれハリュウトの顔面にあたりのけぞり倒れた。
見ると、投げ込まれたのはジュゲ。
身体を丸めて小さくなっている。
全身が赤く内出血をおこしており、意識は失っていることが見て取れた。
「殴りたりねーぞ、このクソアマが」
怒声があちこちから沸き上がる。
狂気にかられた男ちだったがバーンフォスターを見て本来のやるべきことを思い出す。
「死んじまったじゃねーだろうな」
「そのまま引き渡せば賞金は出るだろう」
「俺が捉えたんだ、俺がもらう」
「何を言う。俺だ」
徐々に空間が殺気で満たされる。
「待て待て、ここでやりあっても無駄だろ。ここは公平に、早い者勝ちってことだ・・・」
殺気と視線が一斉に三人に向けられた。
いまにも走りだそうかという寸前、ハリュウトが口を開けた。
衝撃波が発せられる。
ほとんどの男たちが耳をおさえ悶え苦しみうずくまる中まだ十数人が立っている。
「ソニックサウンドか」
蹲って身悶えしている連中を見る。
「甘いねぇ。ドロイド型の対人兵器の基本でしょ。素人どもめ」
「とはいえ簡易障壁では防げないほどの衝撃波だったな」
「見ろよ奴の顔。自分の歌声で半分が崩れ落ちている」
ハリュウトの顔の装甲が崩れ落ち、内部骨格が剥き出しになっている。
「さながらこいつの切り札ってとこか」
「だとしてら単なるメイド型じゃねーな」
「あいつも持ち帰ろう」
ハリュウトの目から涙が一筋流れ倒れた。
一団がハリュウトに向けた歩みだす。
ハリュウトの頭からビープ音なのか、高い音程の単純な音がアラームのように鳴り出す。
「自爆装置か?」
「いや、反応はない。電源も吹っ飛んでいる、恐らくバックアップだろう」
口が動いた。
「ハリュウトよりブルーシステム起動を確認。ガーディアン・ヘイデス召喚」
「まだ動いているぞ」
前方の空間が歪みだす。
「時空震・・でかいぞ何か呼んだようだ」
「リューカーじゃないな、なんだ?」
「これは大きい、下がれ!巻き込まれるぞ」
一団は一斉に下がる。
男たちは唖然とした。
目の前には地表3mほどのドロイドが出現した。
大きさにしてレイキャスト・ヘビータイプ並の巨躯だ。
「なんだ、こいつは」
「データベースに照会がない」
「奴はさっきなんて言った」
「ガーディアン・ヘイデスだ」
「ヘイデス?・・・ハデスか。冥界の神」
それは僅かな間におきた。
ガーディアンの全身から無数の光が放たれた。
彼らが目にしたのは眩いばかりの光。
ゼロこんま一秒のくるいもなく同時に蒸発する。
埋め尽くされていた殺気と嫌悪と喧騒が嘘のようになくなり周囲は静まり返った。
「殲滅完了。
コア、リペア。
マスター登録完了。
ハリュウトをロックしました。
コロッサス移送開始。
ブルーシステム全起動。
ハリュウトの作戦下に入ります
外部ネットワークから侵入警報」
その頃、銀河警察では騒然としていた。
「ブルーシステムが・・・起動しました」
「そんなバカな!コアはどこだ!破壊されたのではなかったのか」
「コアの位置がブルーによりジャミングされており特定できません」
「何故だ!、どうして・・・何をやっているんだ!
コアのインプリンティングは済んでいる筈だろう」
「起動前に書き換えられてることは確認できました」
「何故だ!何故そんなことが出来るんだ」
「止む終えない。システム停止をおくれ」
「それが受け付けません」
「親鳥の刷り込みは絶対じゃないのか」
「インプリンティングは完全に書き換えられています」
「駄目だ!停止信号をおくるな。ブルーが対敵行動をとってしまう」
「ロックされました」
「コロッサス移動開始!」
「停止だ!停止しろ!全てを停止しろ!」
「大変です、中継基地ALPHA3がブルーシステムに汚染され巣立ちました」
完全にパニックに陥っていた。
「外部攻撃を全て遮断。
攻撃度Lv7。ブラックリストに登録。
第一次ウィルス注入完了。
第二次デコイウィルス作成完了次第注入予定。
デコイ注入後ブルー以外のネットワークを全て遮断。
保護対象ニューマンの損傷大。
ヘルパー召喚しだい緊急治療開始いたします。
ヒューマーの損傷度なし。
ハリュウトのロック解除。
起動します。
ブルーシステムバックグランドに以降。
初期起動プログラムに則り実行を開始
ハリュウト起動」
時空震と同時にガーディアン・ヘイデスは音もなく姿を消し、
ハリュウトはポツンと一人立っていた。
「メタリックー」
彼女はキョロキョロと周囲を見渡すと。
治療ユニットに収められたジュゲと地面に横たわるバーンフォスターを見つけた。
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