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ネット人生まっしぐら、アナログとデジタルの狭間にいきるドーラの雑記帳です。
05 / 14 Tue 02:37 ×
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01 / 08 Fri 12:08 #ドーラ ×
弟子の仕事には色々あるが、私の場合は更に色々ある。
根っからの不器用器用な私には昔からやたら仕事が振ってくる宿命を背負っているようだ。
不器用な故にコツコツやるしか能がない。でもその結果、器用な人には見えないものが見えてきて不器用故の気回しが自然と出きるようになる。その結果、上から便利屋として使い倒されるわけだw 私に向上心があれば、更に深い茂みに分け入ってそれなりのものを得てくるのだろうが、そこはアクエリアス。性格が水なのでひとっところにはいられない。モノになる前にその手を止めてしまうわけだ。

今は年明け早々から師匠の原稿入力をやっている。
師匠は「作家か!」と突っ込みたくなるほど、膨大な文章量を誇り、しかも速い。人間複数の才能をもつものはこれほどまでか・・・と思わせる。原稿用紙80枚なんて余裕なのだ。師匠はボールペンで書くのだが、間違いを直した箇所がなく、挙句に誤字脱字が皆無に等しい。オーマイガー・・・
誤字脱字の天才である私からすると驚きである。私の場合、手が勝手に動くので誤字脱字に気づかない。

さて、キーパンチするだけなら楽だが、パンチしながら読者が理解しやすいように、さりとて師匠の趣旨を踏み外さないように書き換えないといけない。そんなことをかれこれ10年やっている。昨夜数えたら退職して丁度10年になるようだ。1/5のTV会議の後、退職の意向を上司に伝えたのが昨日のようだ。今ではかなり慣れたが、それでも内容を理解しながら並行して書き換えるのはなかなかシンドイ。内容の取捨選択もやりながら書く上、師匠の文章は飛びまくるのでそれを脳内である程度ストックしておいて、「あー!さっきの結論がココにあった」と探り当てないといけない。調子がいい時はこれが楽しいが、歳のせいか昨年あたりからコノ手の作業がめっきりダメになった。

先日、パチパチうっていると窮屈になりWebをつらつら眺めたりする。
久しぶりに自分で書いた小説まがいのものを読んだ。
・・・感動した。
ちょwwww
自分で書いたものに自分で涙するなんて、恥さらしなw と思いながらも一方では「コイツ、全体像構成するの下手糞だけど面白いじゃん」と冷静に把握できた。そうなのだよ・・・全体の構成が下手なのだ。劇団時代も演出家から「竜頭蛇尾」とか「大山鳴動して鼠一匹」と台本を揶揄されたものだ。局地的には何かを期待させるものがあるのだが、「結局なんなんだよ!」という結論に至るwwwwww
理由は当時からわかっていた。
「飽きちゃうw」
私は山登りが嫌いだ。
なぜなら、ゴールが見えているのに登らないといけないからだ。
そのくせゴールまでの道のりの困難さときたら、まー大変!登りきっても「こんなのが楽しいなんて・・・ぜぇぜぇ、頭おかしいんじゃねーか?・・・ハァハァ」と山というほどのものでもない山に登らされた時思ったものだ。
小説は山に似ている。
ゴールありき。どう登るかで魅せるだけである。
書く側にゴールない小説ほどムカツクものはない。読む側が考えてください的な小説や漫画ほど腹が立つものはない。
「お前がまず考えてから書け!!」といいたくなる。
まともな職業小説家なら当然あったうえで、「どう解釈するかは読者次第」という意味で言っている場合がほとんどだが、中には素でわけわからず書いている人もいるから呆れてしまう。
エッセやブログにはゴールがない。
だから書ける。
ゴールの内小説は恐ろしい。こんな恐ろしい手法はない。最終的にゴールにはたどり着く、つかせるのだろうが、トータルで筋が通っていないといけない。アニメの宮崎監督がこの手法で物語を作る。尋常ならざるストレスだ。何せスケジュールは淡々と納期が来る。最後の最後でちゃんと筋を通さないといけないが、無理に通そうとすると空中分解、自己破綻してしまうのだ。私には到底無理だ。

エッセーのような小説を書いてみようかな。などと時々思い挑戦するがどうしてもゴールが気になり破綻してしまう。サクっとゴールを決めちゃうのだ。何せゴールがないと落ち着かない。ただ、私の性格からいってゴールが見えていたらハナっから無理なのはわかっている。ここがジレンマ。

私は典型的にゴーストライター向きの性格をしている。ゴーストライターはゴールが既に仕上がっているのをアレンジするだけでいいので楽だ。これもゴールは見えているが、重要なのは道も見えている点だ。道標がある。ポイントポイントさえ踏み外さずにいれば、その範囲内でド派手に遊べばいいのだ。なんて楽しいw ゴールを決めるのは得意なのだが、この道標を決めるのは異常に苦手なのだ。道はいくらでも選べるが、道標が選べない。道標を選んでいるうちにラビリンスに突入してゴールを見失ってしまう。その時点で投了w というパターンの小説になれなかった断片が一杯ある。読み返すと客観的に面白いと思えるのだが、読み通していくと破綻していっているのもわかる。辛いなーw まとめようとすると、その時点でダイナミックさを失い予定調和に向かっているのがわかるのでツマラナクなくなる。書いている人間がつまらないのだから、読んでいる人間はその何十倍もつまらないのは必定だろう。このバランスが難しい。小説家が天才的な人ですら自らの人生をゴールインしてしまう理由は凄くわかる。

PSO外伝はゴールありきで始まった。
非常に大きなゴールが1つ。
それぞれのゴールが2つ。
中途のゴールが2つある。
ゴールが5つもある。
ゴールと道標は違う。にもかかわらずゴールだけでも5つあるのだ。ブハw
バーン編で、3つのゴール。
ドーラ編で、3つのゴール。
計6個だが、最終ゴールは繋がるため5ケとなる。

俺にはオーバーフローw

改めて読んでみると、俺の小説は、小説というより脚本に近いようだ。
師匠にも「読者にもっと懐を預けたら?」といわれたことがあった。
なるほど!
これは私の原始体験に由来する。
私は早川文庫のSF好きである。
つまり海外のSF小説が好きで書きたくなったクチなので、こうなった。元々あった細かい性格のエッセンスがより誇張されたのもあると思う。海外のSF好きならわかるが、とにかく細かい。遺伝子学者やら天文学者といった、言わば専門家が優れた小説家になる場合が往々にしてあるのでとにかくバックボーンが尋常じゃないのだ。日本の薄っぺらいSFに小学生時代より疑問に感じていた私は当然ながらはまったものだ。一度あっちのを読んでしまうと到底日本のウスさには絶えられなかった。とにかく細かい。このまま映像に撮れてしまうのでは?と思うほど細かく、読んでいるうちに実際そうなのでは?と混同してしまうほどリアルである。逆に、ファンタジーになると途端にチープになる。私がファンタジーを好きになりきれないのはそこにある。100%想像で書かれているのであのように細かい設定、バックを基本とする欧米の書き方では世界が狭くなってしまうのだ。とても面白いのだが、明らかに世界の狭さを感じる。

これが私に現スタイルを産む要因となっているのは明白である。
日本の小説は全編に渡って非常に情緒的だ。細かい描写は全て読者まかせ。勿論、作者にはビジョンがあるのだがそれを敢えてツラツラ書かない。だから師匠に言われた自体になる。世界的に通じる小説になるには、欧米式が優れいている。何せ想像力というのは、知的レベル、文化背景、歴史背景、価値観などベースとなるものがあって働くため、全く違うものになってしまうからだ。欧米式なら事細かに描写されているのである程度想像の範囲が限定される。日本の作品が世界に出来れない理由がそこにある。が、それを越えた作家達もいる。昨年後半から話題の太宰しかり、三島しかり、今では村上春樹しかりである。細かい描写そのものが非常に情緒的であり、それでいてはしょっているのだ。神業だ。太宰は私は中学生ぐらいから好きだった。非常に退廃的なものとアンニュイなバックを感じる。彼の小説を読んでいると生きているのがどうでもよくなってしまうw 世のある種の残酷さに打ちのめされるのだ。
彼らに私がかぎ上げるためのヒントがあると思える。細かいようで情緒的。まさに私が最も望むところだ。勿論彼らの天才的センスと累々たるバックは私にないのであの次元には到達できないが、少なからず何らかのモノをまとめられる気がする。死ぬ前に1冊は「面白いじゃん俺w」と思えるような、人に「読んで」といえるようなものを書きたいと最近思っている。グレイトなシが少し見えかかっているため、切実に思うようになった。世が世なら@10年ぐらいで死んでもなんら不思議じゃないのだからねぇ。最近やたら先祖の墓が気になる。

村上春樹は正直1冊も読んでいないが、読もうと思っている。
流行にのるのが嫌いなのだw 何より、私が好きなタイプの内容じゃないのでノー眼中だったw でもやはり、神様スティーブンキングを読もうが欧米人には欧米人にしかない感覚で書いているはずだ。日本人である以上は、学ぶべきはまず日本人にあり。そういう意味ではノーベル文学賞を毎年とるんじゃないか!?と言われている氏の本は古本でもいいので読むべきだろう。ゲーム会社時代、興味ないのに仕方なくFFを遊んだように、仕事なら別と考えるべきだ。100円ぐらいで他人様が買ってくれるような価値のあるものを死ぬまでに1冊はどうにかしたいな。

その前にゴーストライティングに励むか。
これもまた仕事だったらかなり辛いだろうw
仕事じゃないからやれるもんだ。


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